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  • 電子化ラボ
2012-04-26

【電子化ラボ】電子化データとスキャニング時の解像度(dpi)

今回のテーマは、電子化データの仕様でよく登場する、解像度についてです。

*はじめに
ここでお話しする解像度は、紙などの資料から作成する電子化データ(画像データ)の解像度(画像解像度)と、スキャニング時の解像度(読取解像度)です。

解像度という指標は、たとえばモニターやテレビなどの「画面解像度」やプリンタの「出力解像度」など、さまざまなところで使用されているのですが、それぞれ表すものが異なり、理解しにくい状態です。そのため、ここでは電子化に関係する解像度にフォーカスしています。

icon-smileなんたって、“電子化”ラボだからね!
今回は解像度の説明と、電子化データに適した解像度の例などをご紹介していきます✿

電子化データ(画像データ)の解像度

まず、解像度の単位はdpi(ディーピーアイ:Dots per inch,Dots/inch)といい、1インチに含まれるドットの数をあらわします。ドット(dot)は、コンピュータグラフィックスで描画表現を行う最小の単位です。たとえば、300dpiの画像データは、1インチ幅(25.4mm)につき300個のドットで表現されている画像データであることを示します。

画像データにおける解像度は、“画像の精細さ”をあらわす指標です。
dpiの値が高い、つまり、より多くのドットでできている画像データほど、きめ細やかな画質であると言えます。

blog_dpi

*サンプルの画像は弊社のカタログです。

解像度が高いほど高精細な画像データになりますが、高ければ高いほどいいというわけではありません。

なぜなら、解像度の高さに比例して画像データの容量が大きくなり、取り扱いにくいものになりますし、ある程度の値を超えると、せっかく高解像度にしても、人間の目ではその精細さの違いが判別できないためです。

電子化データの解像度は、データの用途に応じて適した値を設定します。
ご参考までに、私たちの電子化サービスを使用されるお客様が、よく採用される解像度の例をご紹介します。

電子化データの用途別解像度例

PCのディスプレイで閲覧したい

一般的な文書をディスプレイ上で閲覧するだけなら、白黒データなら200-300dpi、カラーデータなら200dpi程度あれば、容量と見た目のバランスが手ごろな画像データになります。

印刷に使用したい

電子化データを印刷の素材として使用する場合は、商用印刷の標準的な解像度(300-350dpi)に対応できるよう、300-400dpiで画像データを作成します。

OCRで文字データ変換するために電子化したい

文章中心の書類をOCRにかける場合は、モノクロデータで400dpi程度にすると、わりと良い変換結果が得られます。あとは、資料やOCRの認識精度などで異なるため、その結果を基準に解像度の設定を調整していくとよいと思います。

 

このほか、「貴重な資料なので、高解像度で保存用データとして電子化したい」「販売用コンテンツとして使いたい」等のケースでは600dpiなどのように高い解像度の画像データを作成することもあります。

ちなみに、一般的な文書は白黒2値400dpiでスキャニングするケースがもっとも多いです。プリントアウトしてもディスプレイで閲覧しても画質の良い画像データになることがおもな理由ですが、文書量が多い場合はデータ容量の圧迫につながることがあるため、解像度を下げることを検討します。

icon-normalこの数値は目安なので、僕たちのサービスでは、実際にお客様の資料からサンプルデータを作成して ちょうどいい解像度を決めていくよ。見比べてみるのが一番違いがわかるものね。

スキャニング時の解像度

紙から画像データを作成するときは入力機器としてスキャナを使用しますが、解像度はここでも使われています。スキャナの解像度は「対象資料を1インチあたり何ドットで読み取るか」を意味し、機器のスペック、読み取り能力を示します。

通常、実際に必要な画像解像度の値をスキャナで指定してスキャンすれば、その解像度の画像データが出来上がるのですが、一方で留意しなければならないこともあります。

スキャニング時の解像度留意点

実際に使用するサイズを考慮する(※特に印刷素材)

業務で閲覧を目的としてスキャニングする資料は、電子化データのサイズは原寸で作成することが多いため、あまり意識することではありませんが、スキャニングした画像を印刷用素材として使用する場合は気をつける必要があります。

たとえばL判のプリント写真。そのままの大きさで印刷物に使う場合は、商用印刷に相当する300-350dpiを満たすようにスキャニングすればよいのですが、もし2倍のサイズに引き伸ばして印刷物に使用するなら、倍の解像度を指定してスキャニングする必要があります。

なぜなら、拡大される分、ドットの密度が減って解像度が低くなるためです。300dpiでスキャンした画像を2倍のサイズに引き延ばすと、解像度は150dpiまでさがってしまうので、印刷にそぐわない画像品質になってしまいます。

このように、印刷用素材として電子化する資料に関しては、“印刷物上でその素材をどんな大きさで使用するか”を充分に考慮します。

実質的な解像度と異なる解像度がある(補完解像度)

スキャナのなかには、実際に読み取ることのできる解像度より、高い解像度を設定できる機種があります。
スキャナが機器として本来読み取ることのできる解像度は「光学解像度」といいます。それを超える解像度は、スキャナ側のソフトウェア処理等で疑似的に高くしているもので、「補完解像度(最大解像度)」と呼ばれます。

補完解像度は、光学解像度の範囲で可能な読み込りをした画像データに対して、加工を施している状態ですので、本来的な意味での高解像度にはなっていない点に注意が必要です。

あるお客様のケースでは、貴重書をスキャニングする業務の条件として、「光学解像度400dpi」が指定されたことがありました。私たちが使用しているブック型スキャナは光学解像度400dpiに対応しているため、ご要望の電子化データを作成できましたが、なかには400dpiに満たない解像度でスキャンをして、そこから補完する機種もあるようです。

icon-star補完解像度の機能は、どちらかというと家庭用スキャナに多いみたい。
あくまでも補助的なものとして使うといいかもしれないね。

何を重視して電子化データを作るのか

解像度だけでなく、前回お話ししたカラーモードもそうですが、電子化データの仕様は用途や目的に応じた優先事項によって決めます。

たとえば、貴重書そのものの外観や内容を再現する必要がある場合は、データ容量が大きくなってしまっても高解像度のフルカラーで電子化することが求められるでしょうし、Webサイト上に公開する資料などは、画質は判読できるレベルにとどめて容量を軽くすることが重要かもしれません。

電子化データの用途、画質、容量、それぞれを考慮して、適した電子化をしたいですね。

by choji