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2017-06-01

【現場に即したBPMとは】Part2-プロセスオーナーの重要性

こんにちは。BPM&ワークフローソフトウェア「BP Director(ビーピーディレクター)」を担当していますKenです。

“現場に即したBPMとは”Part2ではプロセスオーナーについてお話ししたいと思います。

BPMでは“業務プロセス”、“業務”、“プロセス”など様々なワードが出現し、Webサイトやベンダーなどによって様々な定義がされています。元々BPMのビジネスプロセスから翻訳や変換されており、ビジネスと一言で言っても様々な捉えかたが可能であるため、このようなWebサイトやベンダーの説明は全て正解と言えるかもしれません。(なんだかわかりにくいですね…)

今回お話しする“プロセスオーナー”の“プロセス”ですが、1つの業務と考えてください。例えば、見積作成業務、PC購入業務、IDカード発行業務など、顧客や従業員などからの要求があり、業務が順番に処理され、完了するといったタスクのカタマリのことです。“プロセスオーナー”とは、その業務の責任者、管理者になります。たとえば見積作成業務であれば、ある営業担当者が作成し、承認行為が行われ、最終的に顧客に見積書が提示されます。このようなフローの流れを管理する責任者が、見積作成業務の“プロセスオーナー”です。

フローの管理責任者ですから、金額や内容によって最終承認者が変わる、部署によって承認フローが異なる、などのプロセスを決める必要があります。また、その見積作成業務は効率的なのか、潜在的なリスクはないのか、などの判断を行う必要もあります。効率を求めるあまりミスが発生したり必要な手続きを抜かしたりするリスクが高くなる、その逆で手間をかけすぎて遅延が発生していることもあるかもしれません。経営的な判断が求められるケースもあるでしょう。

process owner image

ここまで説明すると“プロセスオーナー”は結構大変な業務ですね。この役割を担うのは、担当部署の責任者や本部の管理部門というケースが一般的ですが、最近では、必ずしも責任者ではない従業員に権限を与えているケースもあります。どちらでも組織やプロセスに適応した形であれば、問題はありません。1つ重要なポイントとしては“プロセスオーナー”は必ず設置する必要があるということです。“プロセスオーナー”が不明瞭だとBPMを推進することができないと言っても過言ではないかもしれません。

プロセスオーナーが不在だと……

ここで、“プロセスオーナー”を設置せずにプロセスの見える化とシステム化を行い、うまくいかなかった例をご紹介します。
その会社では、プロセス改善のためにBPM製品を導入し、全社的に業務改善を行うことを計画していました。トップダウンでシステム導入を行なったものの、業務改善を推進する部署やスタッフ、各プロセスのオーナーはいない状態でした。プロセスオーナーが明確ではないにもかかわらずトップダウンでシステム導入を行なったことから、業務プロセスを現状のままIT化するという手法をとり、本番運用を開始しました。

本番運用開始後、以下の問題が発生しました

  • 複数の部署が利用する業務プロセスを、お互いに他部署のタスクを意識せずに構築してしまったため、本来は先行タスクでやるべきことなどが決まらないままプロセスが進み、後続タスクでの負荷が増えてしまった。(具体的には最初の部署で顧客への確認タスクがあり、そこで合わせて確認すればいいこととを確認せずに、他部署の後続タスクで再度顧客確認を行なっていた。)
  • 業務プロセス改修時に関連タスクを考えずに改修を行い、他部署の業務がシステム導入前よりも非効率になってしまった。(具体的には後続タスクの担当者が自部署のタスクの効率化のみに焦点をあてて改修してしまったため、先行する他部署のタスクで処理すべき項目が増えてしまった。)
  • 業務プロセス全体の管理を誰もやっていなかったので、数値的な管理や全体の最適化等を全く行わないまま業務が進んでしまっている。つまり、プロセス改善が全く行われていない状態になっている。
  • 各部署や担当者が個別に改修を行なってしまっているので、部分的に属人化したシステムになってしまっている。特に、担当者が退職してしまった後に、どのような仕組みや考えで想定されたかわからない業務プロセスや機能が数多く発生してしまった。

このような状況を改善するために、この会社が行なった施策は

  • 全てのプロセスを再度洗い出し、プロセスオーナーの部署や担当者を明確に定めた。(代表からの任命でプロセスオーナーを決めたため、それなりの権限も与えられた。)
  • 業務プロセスに関して、フローチャートやタスク割り当てなどをドキュメント化した。
  • システムの管理者権限や編集権限に対してルールを作成した。
  • 業務プロセスに1つ1つに対して、数値目標などを設定し、“プロセスオーナー”が四半期ごとにレビューを行い、結果を経営会議上で報告することを定めた。

まだ期間が短いため大きな結果は出ていませんが、この会社では

  • 一部のプロセスではシステム導入以前に比べて、完了までの日数が大きく削減された。
  • “プロセスオーナー”が部門間の調整を行うことにより、一部プロセスではかなりシンプルな業務プロセスに変貌を遂げた。
  • “プロセスオーナー”のレビュー結果が全社で共有されているため、プロセス参加者の業務に対する意識が高まった。
  • “プロセスオーナー”の業務負荷は一時的に上がったが、現在では月10時間未満と直接的な業務に影響があまりないところまで安定して運用できてきている。

といった結果が出てきています。

process owner image2

ビジネスプロセスマネジメントは、PDCAサイクルを回して業務を継続的に改善することを明確にしています。PDCAサイクルは参加者全員、全社で回していくものですが、なかなか全員の意識を一致させることは難しいものです。そのようなときに重要な役割を担うのが“プロセスオーナー”なのです。
かのナポレオンが “指揮官たる一人の愚将は、二人の良将に匹敵する。” という言葉を残したと言われています。今まで愚将の“プロセスオーナー”にお会いしたことはありませんが(笑)、仮に愚将であったとしても“プロセスオーナー”を設置し、管理や指示を一本化することは大きなメリットがあると言えると思います。

今回のコラムは、弊社が提供しているBP Directorのようなシステムを導入する前の段階のお話しかもしれません。プロセスオーナーを設置し、それぞれが担当する業務プロセスの見直しや策定を行うことは簡単ではありません。しかしながら、どんなに素晴らしく高価なシステムであっても、導入しただけでは業務プロセスが劇的に変わることはありません。BPMソフトは業務を改善するための便利なツールでしかなく、このような取組みが重要なのです。
ツールをいかに有効的に使うことができるか、BPMソフトにかかわらず全てのITに関して言えることかもしれませんね。我々ベンダーも様々なお手伝いができるように精進していきたいと思います。

今回のコラムでBPMやBP Directorに興味が出てきたという方には、各種のWebセミナーで詳しいお話をしていますので、ぜひお気軽にご参加ください!

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by ken