革新的なソフトウェアで経営課題の解決へ―アシストマイクロ株式会社
AssistMicro

北海道大学様

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導入先

北海道大学様

業種

教育機関

製品・サービス

    Kaltura

オープンエデュケーションを支える動画配信システムにKaltura SaaSを採用。
頻繁な環境変化に対応し、学生と大学双方にとって利用しやすい環境を実現

1876(明治9)年、札幌農学校として設立された北海道大学。初代教頭のクラーク博士が学生に残した「Boys, be ambitious(青年よ、大志を抱け)」の精神を受け継ぎ、「フロンティア精神」「国際性の涵養」「全人教育」「実学の重視」という4つの基本理念を掲げ、140年にわたる歴史の中で培ってきました。そして現在、2026年の創基150年を迎えるにあたり、「世界の課題解決に貢献する北海道大学へ」向けて、建学以来の基本理念と長期目標を踏まえた大学改革を進めています。

その改革を支える組織の一つが、北海道大学高等教育推進機構オープンエデュケーションセンター(OEセンター)です。同学では早くから、インターネット上で広く教育機会を提供する活動「オープンエデュケーション」に積極的に取り組んできました。大学教育に使用される教材を無料で公開するオープンコースウェア(OCW)のポータル「北海道大学オープンコースウェア」を2006年に開設。2014年にはOEセンターを開設し、学外に向けたコンテンツの公開だけでなく、オープン教材の制作を通じた学内の教育改善にも取り組んでいます。

パフォーマンスとコストの両面からKalturaを採用

hokkaido_shigeta北海道大学 情報基盤センター 准教授 重田 勝介氏

オープンエデュケーションにおいて重要になるのが、講義などを収録した動画教材の配信・管理です。現在、OEセンターが配信する動画教材は、OCWなどで公開しているものが2000本以上、道内の国立7大学による「北海道地区国立大学教養教育連携実施事業」に関するものが334〜400本あり、全体の容量は1.5〜2TBに上ります。

こうした動画教材の配信・管理を行うプラットフォームとして、2014年にKaltura Community Edition(オープンソース版、以下:CE)を導入しました。OEセンターの副センター長を務める、情報基盤センター准教授の重田勝介氏は、導入の経緯について次のように語ります。

「最初は、Open edX(MOOCサービス用のオープンソースソフトウェア)を使って道内の国立7大学による教養教育連携を実施するための動画配信のプラットフォームとして導入しました。Open edXでは、YouTubeを使って動画配信を行うのが一般的です。しかし、YouTubeで適用されるライセンスには(著作権や公開の範囲をコントロールできないなど)我々の要望と合わない部分があるため、動画配信プラットフォームを自前で用意する必要があったのです。当時、オープンソースで提供されているコストパフォーマンスの高さとユーザー数の多さ、そしてパフォーマンスの面から総合的に考えると、Kaltura CEがベストな選択でした。そこで、Kaltura CEとOpen edXを連携させて配信する形をつくり、それぞれのログを組み合わせて学生の視聴状況などを可視化するダッシュボードも開発しました。実際に稼働させると、パフォーマンスに問題はなく、パソコンやスマートフォンなどのデバイスに合わせて動画を配信することもできました。そのため、OCWや学内用のLMS(Moodle)での動画配信も徐々に切り替え、Kaltura CEに集約していきました」(重田氏)

最新の環境に自動でアップデートされるKaltura SaaSへ移行

2016年10月には、完全にホストされたKalturaのSaaS版(以下、Kaltura SaaS)への移行を決定しました。オンプレミスからSaaSへ移行した理由として、重田氏は2つの理由を挙げます。

「1つは、動画コンテンツの容量が増え、学内のサーバが満杯に近づいてきたことです。そのため、さらにサーバを増設するかどうかを検討する必要に迫られました。そしてもう1つがバージョンアップの問題です。Kaltura CEは毎年のように新しいバージョンがリリースされており、モバイル対応の機能が改善されています。そのため、我々もバージョンアップを計画していたのですが、それを実施するにはデータ移行のためにサービスを一旦停止しなければならず、移行のための費用もかかるなどの制約がありました。そのため、導入時のバージョンをそのまま使い続けていたのですが、その後に登場した最新のスマートフォンで視聴できない問題が起こるようになりました。こうしたことから、ストリーミングサービスはデバイスに対応したソフトウェアのアップデートが頻繁に起こるため、自前で持ち続けることは難しいと考え、最新の状態に自動でアップデートされるSaaS版に移行することにしたのです」

Kaltura SaaSに移行した結果、ストリーミングのパフォーマンスが向上したことを重田氏は評価しています。

「それまで使っていたKaltura CEが旧バージョンだったこともありますが、動画が配信されるまでのタイムラグや、スキップしたり、リワインドしたりする時の反応がかなり改善されました。さまざまなデバイスへの対応の問題も解決しましたし、ログの可視化など、既存のさまざまな機能もそのまま引き継ぐことができ、移行はスムーズにできました」

また、Kalturaのメリットとして、CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を利用できることも挙げています。動画のような大容量コンテンツを配信する場合、負荷を分散して最適化するCDNは重要な機能です。突発的に大量のトラフィックが発生した場合に備えて、KalturaがバックボーンでCDNと連携していることは非常に魅力的だと評価しています。

より詳細な視聴履歴を成績や教材の改善に反映

hokkaido_matsumoto北海道大学 情報基盤センター 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 特定専門職員 松本 哲也 氏

Kaltura SaaSは現在、OEセンターだけでアカウントを保有していますが、今後は他の部局にもアカウントを割り振り、学内での活用を広げていく考えです。例えば、獣医学部では帯広畜産大学との共同獣医学課程において独自のLMSを利用しており、そこで動画教材を配信したいというニーズがあります。そのために新たにストリーミングサービスを導入するのではなく、OEセンターが導入したKaltura SaaSを利用することにより、コストを抑えることができます。

「学内で複数の異なるストリーミングサービスを利用すれば、その分コストが掛かります。海外の企業では、複数の部署がそれぞれアカウントを持ち、自部署のサービスに活用する例が多く見られます。本学でも、OEセンターで転送量を管理しながら、他の部局にも活用してもらうことで、費用を按分でき、管理やセキュリティを一元化できるメリットがありますので、学内での活用を積極的に広めていきたいと考えています」(重田氏)

「セキュリティ面を考慮すれば、学内の情報システムはできるだけ集約すべき」と重田氏は考えています。特に、LMSやストリーミングサービスは、学生の学習履歴などの情報を扱うため、漏洩を防ぐことは重要です。

「しかし、ストリーミングサービスのように、ユーザーが使用するデバイスなどの環境変化への対応が頻繁に求められるシステムを、学内で保有するのは困難です。このようなシステムについては、安全で信頼できる外部に委託していくべきです。ストリーミングサービスに関して言えば、それはKalturaだと考えています」(重田氏)

OEセンターの特定専門職員、松本哲也氏は、Kaltura SaaSの導入により、動画の視聴履歴がより細かく把握できる点に期待を寄せます。

「現状、Open edXに関しては、学生が動画コンテンツを半分以上視聴していれば、視聴したとカウントできるようになっていますが、それ以外のプラットフォームでは、動画コンテンツへのアクセスの有無しかわからず、実際にコンテンツをどこまで視聴しているのかを把握することができません。今後、Kaltura SaaSのAPIを活用すれば、視聴履歴をより詳細に把握できるのではないかと考えています」

重田氏も、視聴履歴をLMSのユーザーアカウントにひもづいた形で取得できることは、学生の評価やコンテンツの改善において非常に重要だと考えています。

「教員も、自分たちの教材がどのくらい視聴されたか、というデータを求めています。学生や一般の人々の興味関心の度合いを知りたいのはもちろんのこと、外部資金で運営しているプロジェクトの場合、どの程度アクセスがあったかを示す必要があるからです。その点でも、視聴履歴が速やかに得られることは大事なことと言えます」

Kaltura SaaSは大学にとって魅力的なサービス

最後に重田氏に、大学における動画教材制作の意義について伺いました。

「第一に、動画教材は大学で行われている授業をありのままに伝えられるのが魅力であり、外部に提供することは広報としての価値があります。また、動画を用いた教育手法は、反転授業に限らず、さまざまなものが開発されており、それらの手法を導入することで教育効果が向上します。さらに、教員が退官しても、授業の内容がアーカイブとして残るので、大学にとって大きな財産になります。教員にとっても、動画教材を活用することはもちろん、動画教材を制作することは、自分の教え方を見直すきっかけになり、FD(ファカルティディベロップメント)につながります」(重田氏)

このように、教育機関にとってさまざまな価値を持つ動画教材。その価値を発揮するために不可欠なのがストリーミングサービスです。

「現在、オンプレミスでストリーミングサービスを提供されている機関であれば、Kaltura SaaSを利用すれば、常に最新の機能が利用でき、学生にとって利便性の高いサービスが提供できるので、とても魅力的だと思います。もし、学内で動画教材を制作する環境を用意するのが大変であれば、Kaltura SaaSにはレクチャーをキャプチャできるツールがあり、簡単に動画コンテンツを作成することも可能です」(重田氏)

オープンエデュケーションの観点から、動画教材の製作から学内外への配信・管理まで先駆的に取り組む北海道大学。Kaltura SaaSの活用による、オープンエデュケーションのさらなる発展が期待されます。


オープンエデュケーションセンターの役割

オープンエデュケーションの一般的な目的は、教育のコンテンツを広く一般に公開して教育機会の増進を図ることですが、北海道大学では、その意味をより広く捉えています。まず、学内において、ICTを活用した教育・学習の支援を行うとともに、教育コンテンツや、その使い方のナレッジなどを学内でオープンにし、大学教育の改善に活かします。そしてさらに、OCWのようなポータルを使って学外に向けても発信します。OEセンターは、その拠点として活動を展開しています。

OEセンターには、動画教材を制作するための専門スタッフが所属し、教員の教材開発を支援しています。具体的には、教材設計を担当するインストラクショナルデザイナー、動画を収録・編集するビデオの専門家、教材で引用される著作物の著作権処理を代行するスタッフなどです。また、動画を収録するためのスタジオや、授業をそのまま収録できる教室など、設備も充実しています。

教材の配信では、目的に応じて以下のような4つのプラットフォームを使い分けて行っています。

  • オープンコースウェア(OCW):北海道大学の教育コンテンツを一般公開するポータルサイト。
  • ELMS(Moodle):Moodleを利用した学内向けのLMS(ラーニングマネジメントシステム)。
  • Moodle:学内向けのELMSを利用できない入学前の留学生などが利用できるよう、ELMSとは別にOEセンターで運用するLMS。
  • Open edX:道内の国立7大学による教養教育連携事業において用いる教材を配信するため、MOOCサービス用のオープンソースソフトウェアであるOpen edXを活用。
    DSC_4051

    DSC_4057 専用機材が充実した
    北大様オープンエデュケーションセンターのスタジオ

  • USER PROFILE:国立大学法人 北海道大学
    所在地:
    • 北海道札幌市北区北8条西5丁目
    設立:1876年7月
    学生数:
     学部生 11,824名
     大学院 6,250名
     研究所 97名
    http://www.hokudai.ac.jp/

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    • 本導入事例は2017年2月の取材に基づくものであり、現在の状況と異なる場合がございます。
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