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信州大学 e-ラーニングセンター様

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導入先

信州大学 e-ラーニングセンター様

業種

教育機関

製品・サービス

    Kaltura

県下に分散するキャンパス間を結ぶ動画インフラとして活用
頻繁な環境変化に対応し、学生と大学双方にとって利用しやすい環境を実現

1949(昭和24)年、長野県下の高等教育機関7校を包括・併合して発足した信州大学。8つの学部からなる総合大学であり、広い県内に5つのキャンパスが点在しています。それぞれの学部が独自の伝統を持ち、地域と密接に関わりながら発展してきました。第3期中期目標期間(2016〜2021年)においては、特色ある教育・研究のグローバル展開、創造性豊かな人材育成、地域・社会発展への寄与を持続的・戦略的に行うため、『3つの「G」(Green, Global, Gentle)と3つの「L」(Local, Literacy, Linkage)』を基本方針に掲げ、戦略的な大学運営を行っています。

30年前から遠隔講義ができる環境を構築

Shinshu Yabe「限られた予算の中で、安定して映像を配信できる環境を追求してきました」と語る矢部正之副センター長

同学は前述の通り、県内に5つのキャンパスが点在していることから、分散したキャンパス間を学生や教員が頻繁に移動しなくても済むように、授業や会議をいかに共有するかが課題となってきました。その解決のため、30年前から遠隔による授業・会議の仕組みが構築されてきました。1988年には、マイクロ波無線回線を利用したネットワークシステム(信州大学画像情報ネットワークシステム=旧SUNS)を本稼働。2007年には、情報通信技術を利用した教育の実施に必要な支援を行うe-Learningセンターが発足し、光ケーブルを利用したギガビットイーサネットワークによる学内LANを基盤とした遠隔授業・会議システム(信州ユビキタスネットシステム=新SUNS)を2009年度に完成させました。旧SUNSは同期(生配信)のみで低画質でしたが、新SUNSではインターネットを利用することで画質も向上し、非同期の録画配信も可能になりました。

遠隔配信される授業には、主に1年次に学ぶ教養科目や、学部を跨がって受講される授業などがあります。教養科目を遠隔配信するのは、次のような理由からです。信州大学では、1年次は全ての学生が松本キャンパスで学び、2年次以降、学部によって各キャンパスに分かれます。1年次に教養科目の単位を取り損ねた場合、2年次以降も松本キャンパスまで通わなければならなくなります。そうしなくてもいいように、遠隔配信されています。

2009年度には、長野県下の8大学(現在は10大学)により、授業などの教育資源を有効活用する「高等教育コンソーシアム信州」が設立されます。これを機に、コンソーシアムの事務局を担うe-Learningセンターは、2010年に動画収録・配信システムとしてMediasiteを導入。各大学に収録用の教室を設け、コンソーシアム参加大学間での授業の撮影・配信を開始しました。各授業は、リアルタイムでの配信のほか、自動録画され非同期でも配信されています。

e-Learningセンターの副センター長を務める、高等教育研究センター教授の矢部正之氏は、「遠隔のキャンパス間や大学間で授業を共有するには、映像配信の仕組みが不可欠です。限られた予算の中で、安定して映像を配信できる環境を追求してきました」と語ります。

よりコストパフォーマンスの高いシステムを求めて

Shinshu Niimura「反転学習を普及させる上でも、教員が予習用の動画コンテンツを自由に作れる環境は望ましい」と新村正明准教授

Mediasite導入より6年後の2016年度、e-Learningセンターは、新たな動画システムの検討を始めます。理由は、動画収録に不可欠な専用レコーダー(ハードウェア)の老朽化です。e-Learningセンター 研究開発運用部門 研究開発チームの茅野基さんは、次のように語ります。

「Mediasiteをそのまま利用し続けると、レコーダーの買い換えが必要になりますが、1台当たり400万円前後の費用がかかります。また、学内から動画収録の要望が増える傾向にあることを考えると、今後レコーダーの増設が必要になる可能性もあります。しかし、予算が削減傾向にある中で、レコーダーの購入は容易なことではありません。そこで、Mediasiteのサポート期間が終了するタイミングを前に、同様の機能を持った、よりコストパフォーマンスの高いシステムを探し始めました」

新たなシステムの検討に当たってe-Learningセンターが重視した機能は、学内で利用しているLMSのMoodleと連携できること、予約録画ができること、テレビ会議システムと接続して録画できることなどでした。さまざまな製品を検討する中で、要件を満たしている候補は、Kalturaを含めた3製品に絞られました。導入時のイニシャルコストと、運用や保守などにかかるランニングコストを総合的に比較検討した結果、採用したのがKalturaでした。

Kalturaは、動画の管理、配信などを可能にするプラットフォームです。世界80カ国以上で利用されており、ユーザーはあらゆるデバイスからアクセスが可能です。また、拡張機能であるLecture Captureを用いれば、PCを使って講義を収録できるため、特別なハードウェアを導入する必要がありません。コストを比較した場合、オンプレミスからクラウドに変わるため、ランニングコストはKalturaが上回るものの、高額なハードウェアを購入しなくてすむ分、トータルではKalturaの方がコストパフォーマンスは高いと評価しました。

また、3製品のうち、これまで使用してきたMediasiteを除いた2製品についてはトライアルを実施しました。実際に使用してみて、差が出たのがLMSであるMoodleとの連携の部分でした。KalturaはLMSの機能の一部として操作できるだめ、ユーザーは新製品を意識することなく使うことができます。それに対して、もう1つの製品は、必要な機能が初めから揃っていてすぐに使えるものの、Moodleとは別の操作が必要で、ユーザーは慣れないと使いにくいのではないかと評価されました。

また、茅野氏は、オンプレミスからクラウドに変わることで、e-Learningセンターのスタッフがサーバーの保守管理から解放される点も、決め手の一つとして挙げています。

年間300〜400時間分の動画を収録・配信

e-Learningセンターでは、約5カ月のトライアル期間を経て、18年3月にKalturaを正式導入しました。現在の用途は、これまでMediasiteによって行われてきた講義の収録・管理が中心で、学内では年間約200本、300〜400時間分の動画が収録・配信される予定です。

操作性については概ね良好のようです。e-Learningセンターの研究開発運用部門長を務める新村正明氏は、「Moodleのプラグイン連携によって、従来と同じような操作環境が実現できており、ユーザーからも、従来と同じような感覚で使えそうだという評価をもらいました」とのこと。「システムをリプレイスする時は、ユーザーの利用環境は極力変えたくないものです」と矢部氏。その点では、問題はなかったようです。また、18年4月より、学務部 学務課 教務グループ 高等教育コンソーシアム信州担当となった丸山浩平氏は、Kalturaを使った印象について「使い勝手がよく、操作もスムーズに感じます」と評価しています。

教員や学生の動画作成・配信も可能に

e-Learningセンターは、Kalturaの多機能性も評価しています。なかでも、今後、活用できる機能として注目しているのが、CaptureSpaceです。CaptureSpaceは、ユーザーがPCを使って自らレクチャーやプレゼンテーションなどの動画コンテンツを作成し、LMSにアップできる機能です。茅野氏によれば、Mediasiteもこうした機能を拡張することはできるものの、拡張費用が高価とのこと。矢部氏は、Kaltura採用の決め手として、コストパフォーマンスとともに、この機能を用いた動画コンテンツ作りの可能性を挙げています。

e-Learningセンターでは、講義の収録・管理を行うほか、実習を収録して動画教材を作成するといった、教員の動画コンテンツ作成も支援しています。以前は作成を支援する専任スタッフがいましたが、予算削減により、現在は不在となっています。そのため、教員は自身で作成するか、もしくは、大学の公募を利用し、作成サポート費用を獲得して作成を外注しなければなりません。しかし、CaptureSpaceがあれば、より多くの教員が、PCを使って自身で動画コンテンツを作成できる環境を提供できます。特別な機器は不要なため、各キャンパスにコンテンツ収録用のミニスタジオを用意することもできるでしょう。また、これまでは教員によってバラバラだった動画コンテンツの制作環境が、CaptureSpaceで統一されれば、e-Learningセンターにとってはコンテンツ作成の一元管理やサポートがしやすくなるというメリットも生まれます。データは全てクラウドにアップされるため、学内のサーバの空き容量が重い動画データで圧迫される心配もなくなります。

「学生にとっても、課題を動画で提出できるようになれば、学習効果は高まります。例えば、語学では、学生がスピーチを動画で提出できれば、教員はより正確に評価することができるでしょう。ただし、こうした環境を提供した場合、扱うデータ量が増えるため、運用コストの上昇につながります。しかし、学生や教員が動画を自ら作成して配信する環境は、避けて通れません。それだけに、対応を考えていく必要があります」(矢部氏)

「反転学習を普及させる上でも、教員が予習用の動画コンテンツを自由に作れる環境は望ましいと思います。ただ、それをやり始めると、我々にどこまでサポートできるのか、というマンパワーの問題も出てきます。Kaltura採用の一番の決め手はコストですから、いかにコストを抑えながら、動画を活用できる環境を築けるかが、今後の課題と言えます」(新村氏)

これまで、遠隔授業のツールとして利用されてきた信州大学の動画配信システムが、Kaltura導入を機に、教育の質をより高めるためのツールへと、その可能性を広げようとしています。今後のe-Learningセンターの活動が注目されます。

chino「クラウドに変わることで、スタッフがサーバーの
保守管理から解放される点も、決め手」と茅野基氏は語る
maruyama「Kalturaは、使い勝手がよく、操作もスムーズに感じます」
と話す高等教育コンソーシアム信州担当、丸山浩平氏

USER PROFILE:国立大学法人 信州大学
信州大学看板2
所在地:長野県松本市旭3-1-1
設立:1949年5月31日
キャンパス数:
長野県内に5キャンパス
松本、長野(教育、工学)、伊那、上田
学生数:
 学部生 9,127名
大学院 1,903名
 外国人留学生 317名
https://www.shinshu-u.ac.jp/
(平成29年5月現在)

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  • 本導入事例は2018年4月の取材に基づき作成したものです。
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